
DaiGoメンタリズム ?誰とでも心を通わせることができる7つの法則?
- 作者: DaiGo
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2011/09/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 3人 クリック: 181回
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「日本にメンタリストを名乗るのは僕しかいません」と、序章から景表法に触れそうな心理誘導されて熱い一冊です。
日本メンタリスト協会とはなんだったのか。この人は一体何を言ってるんでしょうか。などと思っていたらメンタリズム協会ともめましたね。
DaiGoさんは本文中やテレビでも「僕のはマジックではなくメンタリズムです」と一部の人にはすぐにバレる嘘をつきます。
恐らくそれもメンタリズムのうちと言ってしまわれるのでしょうが、だとすると第一章から非常に惜しい部分がありました。
p17
実は世のなかには、さまざまな「メンタリスト」がいるのです。占い師やスピリチュアリストはもちろん、探偵や心理セラピストのなかにもいるでしょう。彼らがメンタリストを名乗っていなくても、使っているテクニックは私とほとんど同じです。
まず何かを言い当てる。それによって驚いた相手を観察し、次の情報を引き出す。そしてその情報を、さも自分が特別な力で探り当てたかのように告げると、相手はなぜそれがわかるのか理解できず、混乱して「この人は本物だ」と感じるようになるのです。
何もこれが悪いことだと言ってるわけではありません。
いや、言いましょうよ。
DaiGoさんは多少よりやや胡散臭いし嘘つきなもののエンターテイメントというプラスのベクトルで怪しい人で今が旬で一部の人にはそこそこ影響力をお持ちだからこそ細木や江原が悪であると言ってほしいですし、影響力的にも奴らにカウンターパンチを与えれる稀な逸材だと自覚してほしいものです。
目的の細分化の話の中で『「エッチがしたい」というよくある欲望』というフレーズがでてきて、メンタリストも動物なのだなと思いましたが、本書は凡百の営業テクニックや会話術の本で語られてる内容をメンタリストである著者なりの言葉で説明しただけのもので特に目新しい部分はありませんし、具体例もひどかったりします。
無意識ににメンタルテクニックを使っているという話の中でこんなことが書いてました。
p115
恋人とケンカをして気まずくなったとき、なんとかその場をフォローしようと最近ふたりで話していて盛り上がった話題をさりげなく出してみる、というようなことはありませんか?
いや、世間の人もっと空気読めますよ。
こちらは相手に「はい」を連続して言わせることで目的の質問にも「はい」と言ってもらえるという例で持ち出されてました。
p192
営業「今日はいいお天気ですね」
取引先「そうですね。よく晴れましたね」
営業「気温もポカポカして過ごしやすいですね」
取引先「確かに、このくらいの気候がいちばんですね」
営業「こんないいお天気だと仕事もはかどりそうですね」
取引先「本当ですね」
営業「今日はせっかくだから、この件を詰めちゃいましょうか」
取引先「ええ、そうしましょう」
どう見てもネタコピペにしか見えませんが、もうちょっと読者の心理をうまく誘導することはできなかったのでしょうか。
編集のメンタルがメンタリストに追いつかなかったと好意的に解釈しても納得できない部分もありました。
本書にも書いてましたしこの手の本でよく語られる「相手の行動を一呼吸置いてからマネすることで安心感や一体感を得れる」について「それ、みんながやりだしたらどっちも動かなくなるじゃん」とか幼稚なツッコミをするつもりはありませんが、「視線が上に向いたら○○」とか「○○したら嘘をついてる」とかいい加減やめてほしいです。
本文中には万人に当てはまるものではないと書かれていますが、この手の本を手に取る人は100パーセント本の内容を崇拝してしまう人が多いと思うので、半端な知識の人が実践していろんなとこでトラブルやストレスが増えると思うんですよね。
僕は心理テクニックや会話術の結論って「何も考えずに無意識にそれができる人最強」だと思ってて、こういう本でやたらとコミュニケーションのハードルをあげるのもやめてほしかったりします。
とはいえ読んでいて「いや、さすがにそれは・・・」と思った数行後にフォローがされてたりする部分はさすがだと思いますので、むしろ文章術本として役に立ちそうなくらいです。
メンタリスト縛りでネタも少ない中テレビに使い捨てられそうな気もしてますが、DaiGoさんはマジシャンとして素晴らしいと思っていますし、ご活躍をお祈りしております。

DaiGoメンタリズム ?誰とでも心を通わせることができる7つの法則?
- 作者: DaiGo
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