野澤武史さんが解説でよく使うカタカナのラグビー用語解説

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ラグビーには色んな戦い方があるようにラグビー解説者にもカラーがあって、基本的なルールからわかりやすく解説する村上晃一さん、海外情報に明るく選手のプロフィールを中心に紹介する小林深緑郎さん、深緑郎イズムを受け継ぎつつ更に選手の個性をラグビー経験以前まで掘り下げる薀蓄マシンの藤島大さんと、誰の解説も好きでどんな試合も解説付きで見ると面白く感じてしまいます。
中でも孤高の戦術マニアである野澤武史さんの話は目からウロコで楽しいんですが、よくわからん用語が頻出して難解と受け取られかねないので、そういうの知らない人にとっては結構きついんじゃないかってことで抑えておくべき用語を中心に解説したいと思います。
解説中に野澤さんが注釈を入れるものや、他の解説者や一般的に使われるものも取り扱いますので、必ずしも野澤さんがマニア趣味に走りすぎているということを言いたいわけではないというエクスキューズはしておきたいと思います。

野澤武史とは

神戸製鋼時代のプロフィールがあるので貼っておきます。
kobesteelrfc | 選手プロフィール

現役時代のポジションはフランカー、代表キャップも保持しているすごい人です。

今はラグビーモチベーターとか日本代表リソースコーチとか、肩書きからしてカタカナだしニックネームがゴリということでカタカナ的に大変信頼できます。

リソースコーチについてはご本人のブログで解説されています。
リソースコーチ研修 |野澤武史のラグビーモチベーター2!!

リソースコーチは、高校の各地域代表の先生方と連携を取りながら、ユース世代の人財育成(具体的にはU20につながる人材の育成)を行うことを目的としたコーチです。

必修用語

野澤さんの戦術話聞くのに必須の用語からいきます。
今では普通に使われることが多く、他の実況解説でもよく出てくるので覚えておくといいです。
昔は別の言い方してたりしたものも多いので基本的なものも一応載せておきます。
だいたい50音順。

アンストラクチャー

たぶん野澤さんが人生で「おはようございます」の次に多く発している言葉。

スクラムやラインアウトなどの整備された状態がストラクチャーで、それに否定のアンがついてアンストラクチャー。
攻守(主に守)が整ってない状態がアンストラクチャーで、攻守が入れ替わった時とかキックカウンターなどの状態です。

スピードがあるチームだとアンストラクチャーをチャンスにしやすく、守備の意思統一ができてないチームだとアンストラクチャーから一気にトライ取られたりします。

オーバーラップ

攻撃の人数が守備の人数を上回ってる状態です。
一人ずつディフェンスを引きつけながらパスしていくと大きくゲインできたりトライできたりします。
「余ってる」の同義語です。

オフロードパス

タックルされながら相手にパスを出すことです。
完全に相手をひきつけられて、2人にタックルされながらパスしたりすると完全に有利になりますが、不安定なプレーなため無闇にやるもんじゃありません。
参考動画

ターンオーバー

密集で守備側が攻撃側のボールを奪うことです。
守備側がオーバーで競り勝つのが基本形ですが、だいたい攻守が入れ替わるとターンオーバーって言います。

ディシプリン

規律という意味です。
ラグビーの標語っぽい言葉でディシプリン守れるチームは強いと言われています。
反則しないとか、チームとしての約束事を守るとか、基本中の基本ですがそれができないと勝てる試合も勝てません。

ジャッカル

ラックで相手が持ち込んだボールを奪い取る行為です。
ジョージスミス先生が得意のプレーで、その様子がジャッカルっぽいからジャッカル言われてます。
参考動画。

フィジカル

肉体的な話のこと。
スピードもパワーもフィジカルって言いますがラグビーでは主にパワーの話でよく使われる気がします。
あの選手はフィジカル強いねえみたいな。

フェイズ(フェーズ)

スクラムやラインアウトから数えて、1回ラックやモールができる度に1フェイズずつ増えていく攻撃の回数の数え方です。
何回も突進してラックを作ってディフェンス崩す時に「フェイズを重ねる」なんて言い方もします。
昔は一次攻撃二次攻撃とも言いましたが、野澤さん的には漢字とかダサいというフェイズに入ってるので覚えておきましょう。

フラットパス

後ろじゃなくて真横に投げるパスのこと。
ボールを前に投げてはいけないラグビーですが、真横は大丈夫なのでボールを下げずに攻撃できます。
ディフェンスラインギリギリでフラットパスするとすれ違いで大きくゲインでき、昔ほどはスローフォワードも厳しく取られないので最近の流行りです。

ブレイクダウン

密集のこと。
なんかいつの間にかみんなブレイクダウンブレイクダウン言うようになりましたね。
野澤さんは他の人の3倍ぐらい言うと思います。

ラグビー用語じゃないやつ

これはあんま覚えてなくても戦術理解には関係ありませんが、野澤解説で何の説明もなくたまに出てくるのでラグビー用語と混乱しないように。

アグレッジョン

アグレッシブさのこと。
これ前野澤さんが意味説明しながら言ってたけど、こういう英語あるんでしょうか。
造語だとしたら尊敬の2文字。

ボラティリティ

金融用語でウィキペディアに項目があります。
ボラティリティ – Wikipedia

狭義には株価の幾何ブラウン運動モデル

dS_t=S(t)(\sigma dW(t)+\mu dt) …..(1)

における\sigmaのこと。シグマ。

なんのこっちゃですが、野澤さんはモチベーションやパフォーマンスの波みたいな意味でよく使ってます。

ツーウェイコミュニケーション

これはビジネス用語で、上からなんかやれって言われて「はい」で終わるんじゃなくて相互に会話するのがツーウェイコミュニケーション。
ラグビーでもセットプレーごとに話し合うことが大事だとされていますが、お互い話すことでお互いが考えてることがわかるので動きも読みやすくミスが生まれにくくなります。

野澤さんがよく言うやつ

一番大事な項目達です。

アライバルプレーヤー

アライバルって到着って意味で、ブレイクダウンに到着したプレーヤーのことです。
ボールが外に回った時とかフォワードの決まった選手じゃない時に使われます。
あと、ディフェンスのジャッカルに行く人とか。
アライビングプレーヤーとも言います。

アンブレラディフェンス

傘のようなディフェンスのことで、外側に行くにつれてディフェンスが飛び出すことで、攻撃側のパスのオプションを潰します。
一人だけ飛び出してる場合は飛ばしパスなどで対応できますが、綺麗に輪のようになってるとインターセプトのリスクもありなかなかやっかいなディフェンスです。

対策としてはウイングの裏にキックを蹴ることが思いつきますが、アンブレラ自体が罠でフルバックも上がってきてダイレクトにキャッチされた場合はピンチになります。

インテンシティ

強度のこと。
野澤さんは主に走りの強度の話で使ってます。
トップスピードで走ることをハイインテンシティランとか言って、この配分をGPSで測ったりして選手交代の参考にしたりするみたいです。

なんかサッカーのザッケローニさんが言ってサッカー界では意味が交錯してるみたいですが、野澤界ではこの解釈で間違ってないはず。

オーバーコミット

ブレイクダウンに人数をかけすぎることです。
ディフェンスがこれやるとどんどん人数減らされて食い込まれるし、アタックは次の攻撃でターンオーバー狙われやすくなります。

キル

ディフェンスを殺す行為。
もちろん比喩。

コリジョン

collision=衝突

野球とかサッカーでも使うしラグビーでもよく言うようになりましたね。
ラグビーはそもそも衝突するスポーツなのでわざわざ衝突って意味の言葉使わなくていい気がしますが、より激しいコンタクトの時に使われます。
激しいラグビーのことをコリジョンラグビーと言いまして、野澤さん好みのラグビーなのではないでしょうか。
トヨタとか東芝とかフランスとか。

コンテストスポット

密集という意味でも、タックルの接点という意味でも使われます。
どこで当たるか大事。

ダウンスピード

低い姿勢になるスピードのこと。
低い方が良いと言われてますが、最初から低く当たろうとすると守る方としてはステップの可能性が減るので守りやすく、ボールの位置が見えやすく奪いやすくなります。
なので高く当たると見せかけて低くなるとラックで寝やすいし、低く構えてタックルしてくる相手を弾き飛ばしやすくなるわけです。
日本代表もかなりダウンスピードの練習やってるっぽいですね。

チャンネル

チャンネル0、チャンネル1というのがよく使われます。
言葉で説明するのが難しいですが、ブレイクダウン(オフサイドラインが発生する密集)を起点として、そのブレイクダウンとスタンドオフの間のスペースがチャンネル0、スタンドオフとセンターの間がチャンネル1、以降センターとセンターの間がチャンネル2というようち外に行くほど増えていくという解釈でいいと思います。
とりあえず密集サイド(スタンドオフがフォワードに内返しすることを含む)をチャンネル0ということだけ覚えておけば野澤チャンネルに対応できます。
シェイプの流行以降よく使われる表現です。

トランディジョン

攻守が入れ替わること。
ターンオーバーはやったりされたり主観的な物言いですが、トランディジョンは解説者という俯瞰視点からの言い方って解釈してます。

フィフティ・フィフティのプレイ

ハイリスク・ハイリターン的なプレイを指します。
ノッコンのリスクがあるけど通るとビッグゲインが見込めるオフロードパスや、インターセプトの恐れがあるギリギリのフラットパス、ディフェンスだと一人飛び出してとかそういう意味で使われることが多いです。

フェッチャー

相手のボールをジャッカルする人のこと。
フランカーの選手がそう呼ばれることが多いですが、二次攻撃以降は誰でもフェッチャーになれます。

フレッシュレッグ

足が元気な人、つまり交代選手のことです。
主に疲労たまりやすいフォワードの選手ですね。

プルバック

ボールを後ろに下げるようなパスのこと。
飛ばしパスとかでこんなことになるシチュエーションは割とあります。

ブロー

ラックでディフェンスを剥がすアレ。
「オーバー」とか「スイープ」とも言いますが、ブローが一番暴力的な感じがしてやばいです。

マイクロスキル

密集の中でのスキルのこと。
相手の腕が絡んでくる時にいかにボールを守れるか。
なんかパワーインとも言ってる時あるんですが、違いはよくわかりません。

ラッシュディフェンス

いわゆる「詰め」というような、ライン全体でスピード上げてプレッシャーをかけるディフェンスのこと。

リロード

タックルとかで寝た選手が起きること。
素早くリロードすれば数的優位を作りやすいです。
最近のGPSは高低差が測れるらしく、サボってるとすぐバレる時代らしいですね。

別にそれは普通に言えばいいのではと思わなくもない

わりと文字数も同じで、いたずらに視聴者を混乱させてるだけのように聞こえるものの、グローバル化の流れは止められません。

グラブ

grab=つかむ

ボールのハンドリングのことでよく言われてますね。

ダイレクション

direction=方向

ブレイクダウンやスクラムからブラインドに攻めるかオープンに攻めるかみたいな話の流れでたまに出てきます。

ちなみにアメリカ人はダレクションって発音するけどイギリス英語はダイレクションだからイギリス出身の彼らはワン・ダイレクションみたいな話をどっかで見ました。

ディシジョン

decision=判断。決心。

なんか「アタックディシジョン」とか言う時はそっちのが綺麗に聞こえる気がします。
そういう場合の判断をディシジョンと言い換える野澤さんのディシジョンなのでしょう。

プレゼンテーション

ラックとかで見方にボールをリリースすること。
確かにリリースよりプレゼンテーションの方が心温まる表現でいいような気もします。

ワン・ブイ・ワン

1対1のことです。
なんかこれはかっこいいから実況解説みんなワンブイワンって言って欲しい。

こんだけ覚えてたらだいたいわかるだろ、と思ってたら新しい用語を次々登場させるのがゴリ。




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3 thoughts on “野澤武史さんが解説でよく使うカタカナのラグビー用語解説

  1. 16年5月下旬のVSブランビーズ戦に解説していましたが素人にはチンプンカンプン、このブログを呼んで知識を得て、ビデオを見ると少し納得。ありがとうございます。
     この解説を読んでから改めて読むとこの日と日本語自体理解してない事が改めてわかります。
     『ブランビーズは臨機応変が出来ていない』試合開始2分で言うせりふじゃないんじゃないですか?基本的に臨機応変という言葉を理解していない、だって後半に『サンウルフルズが○○だからブランビーズは××している』こういうせりふこそが臨機応変でありしょっぱなから出るものでは倍ことを理解していないのでしょう。
     笑ったのは『よいスクラム組んでます』の発言後5秒で崩れたシーンがありましたけどこの人、相撲のがっぷり四つからの寄り切りとか腕相撲綱引きの類は見たことないのでしょうか、ぜひ日本語の使い方も解説してほしいです。
     競演の村上晃一さんの話と比べると「この日とルールすら理解していないのでは」と思っちゃいます。
     劇薬ブログ重ねてありがとうございます。

  2. 野澤さんは地上波の放送や代表戦などは視聴者のマス層がコアじゃないラグビーファンなので比較的専門用語は控えめに感じます。
    サンウルブズの試合もそうだと思いますが、ブランビーズ戦は村上さんと共同だったので自分の役割に徹したようですね。
    あの試合は大野選手がヘッドバッドでモール組んでたのを見た野澤さんが「東芝スキル!」と言って盛り上がっていたらイエローカード級の反則だったというところがハイライトだと思います。

  3. 日本代表の試合を見ながら、FWの実体のその怪しさの懐疑性から、
    サーフィンして、わざわざこの解説者の説明してるサイトがあるとはw

    ある意味、見方を変えれば、英語を使うと、あたかも説得性を持ち、どんな屁理屈でも理論的に聞こえるのは気のせいでしょうか。

    まるでそれは政治家が自己の政策や主張を米語を使って常套句のように
    操るしぐさにも見えます。

    状況的にたまたま勝てたかもしれませんし。

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