よく「フルサイズは被写界深度が浅いからよくボケる」とかざっくり書いてるのを見るけど、厳密に言うと被写界深度の浅さ(ボケの大きさ)にセンサーのでかさ自体は関係ないよっていう話です。
フルサイズ機が手に入ったので実験します。
前提
被写界深度を浅くするためには
- 絞りを開ける
- 被写体に近づく
- 望遠側で撮る
- 被写体と背景の距離を開ける
この4つが重要になってきます。
ここらへんで計算してみるとわかりやすいかと。
被写界深度の計算 ~各種カメラ・フィルム・レンズによる被写界深度の違いを一覧表で比較~
これを踏まえて矢澤さんで実験。
同じ焦点距離、同じf値、同じ場所から撮る場合
同じ焦点距離なので、1.5倍になるAPS-Cのほうが大きく映ります。
ただ、f値を同じf4に設定したためボケ量は同じです。
APS-Cの方がボケが大きく見えるかもしれませんが、単純にサイズが大きいから大きく見えてるだけで、フルサイズのほうをトリミングして見てみると全く同じに見えます。
同じ場所から同じf値で同じ大きさに撮る場合
今度は撮影位置は変えずに同じ大きさに撮ってみましょう。
フルサイズのほうは約1.5倍で撮りましたが、同じ位置から同じ大きさに撮るには望遠になるためAPS-Cより被写界深度が浅くなっています。
同じf値、同じ焦点距離で同じ大きさに撮る場合
今度は同じ焦点距離のため、被写体に近付いたことによりフルサイズの方が被写界深度が浅くなってます。
で、フルサイズでAPS-Cと同じぐらいの被写界深度にしようと思うとf/6.7まで絞って丁度でした。
同じ大きさ同じ焦点距離から撮る場合、焦点距離にもよるけどだいたい1段〜1段半ぐらいの差がある感じでしょうか。
まとめ
フルサイズ用のレンズをAPS-Cで使うというのは、本来の画角の真ん中だけをトリミングしてるようなものなので、全く同じ条件であれば被写界深度の深さは同じです。
なので、フルサイズだから被写界深度が浅くなるというよりは、同じ被写界深度ならフルサイズのほうが広く写せる、といったほうが近いのではないでしょうか。
ポートレートなんか撮る人は広く写せて背景も綺麗にボカせるからフルサイズほうが向いてるって感じですかね。
結論
矢澤さんかわいい
めちゃくちゃわかりやすいです
ありがとうございました
次はフォーカルレデューサーアダプターでAPS-C機に装着した場合、フルサイズとボケる違いをお願いしたいです!